当院が、先代より最も重要視してきた分野です。 |
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その名の通り、「悪くなったら治す」のではなく「悪くならないようにする」ことなのですが、具体的に何をするのでしょうか? 一般的には、 「定期検診を行い、普段のホームケアで取り残してしまった汚れを、歯科医院でのプロフェッショナルケアによってとってもらうこと」 と理解されているようです。 確かに間違いではないのですが、これだけでは充分とは言えません。本来の予防歯科というものはもっと広義で本質的な概念なのです。 ではどういうことなのでしょうか? |
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当院での定期検診の期間は、大体1ヶ月から6ヶ月くらいが多いです。しかし、プロフェッショナルケアだけに頼った管理では、疾病は管理しきれません。1ヶ月に1回しか洗わないお皿を使うことをイメージすると理解しやすいでしょう。 疾病の管理は、毎日のホームケアが最も重要です。患者さん本人が管理できる能力を持つことが予防歯科のすべてと言っても過言ではありません。 では、なにをどうすれば管理できるのでしょうか? むし歯・歯周病の原因は、細菌です。 この細菌を問題が出ないレベルにコントロールできれば疾病を予防することができます。 ![]() しかし、これが現在の日本ではとても難しいです。 口の中は無菌化できないうえに、巷に砂糖を使った食品があふれているので絶えず栄養をもらえてしまいます。 たっぷり栄養をもらっている細菌はどんどん増えて活性化するので、歯ブラシだけで除去するのは難しくなってしまいます。 誘惑されるままにそういった食品を食べていると、口の健康はどんどん損なわれてしまいます。かといって、まったく食べないのも現実的とは言えません。 そのために、当院では衛生士による生活習慣指導をしています。 ・口腔衛生指導(歯ブラシ、うがい等) ・甘味指導(甘いものの量) ・食事指導(食事のバランス) この三本柱により、細菌を除去し増えないようにします。 当院の予防歯科では、歯科医師による治療は「自分で管理できるようにする準備」ととらえられます。 このコンセプトで行う虫歯治療、歯周病治療、矯正治療は、痛みの除去や機能の回復以外に、ブラッシングによって細菌をコントロールしやすい位置や形にすることも考慮して行われます。 そのために、治療と並行して、歯科衛生士による生活習慣指導を行い、患者さんの個性に合わせて最終的な歯の位置や補綴物の形を決めていきます。 また、定期検診の時はホームケアで取り切れなかった汚れを取るだけでなく、汚れがたまらないようになるための指導を重視して行います。 例えば 磨き残しがあれば、見つけて一緒に練習し、 落としにくくなっているようであれば甘いものの状況を確認し、 甘いものを少なくするための食事指導もする といった具合です。 予防歯科とは、こういった 「患者さんが自力でお口の健康を管理できるようになるための一連の治療・指導」 のことを言うのです。 リスクを管理し、楽しみながら人生を送ってみたいと思いませんか? ![]() |